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専門家に教わる、本当に賢い水の摂り方とは?1

カラダは1年中、水不足の危機にさらされている!?

他人ごとじゃない!実は誰にとっても身近な脱水症

「脱水症」と聞いても、自分とは無関係と思う方がいるかもしれません。でも、カラダに必要な水分が足りなくなる=脱水状態というのは、年間を通して誰にでも起こり得ることなのです。
その代表が「夏バテ」。頭がボーっとしたり、頭痛、倦怠感、集中力の低下といった夏バテの状態は、まさに脱水症の兆候と同じです。
また、風邪も脱水症の引き金になります。
寝込んで水分の摂取量が減るうえ、熱による発汗で水分が失われてしまうからです。インフルエンザやノロウイルスによる下痢や嘔吐も、体内の水分不足を引き起こしてしまいます。
つまり、脱水症は、私たちのごく身近にある危機なのです。

脱水症状というのは年間を通じて誰にでも起こりうることなんです

カラダの水不足からはじまる夏バテスパイラル

夏バテの原因は、発汗量の増加による「水分不足」のほかに「胃腸の働きの低下」「自律神経の働きの低下」の3つがあげられます。
気温が上がりカラダが熱くなると、消化酵素の働きが悪くなり、さらに冷たいものの飲み過ぎが追い打ちをかけるように胃腸の働きを悪化させます。
こうして食欲が低下し、体力がなくなってバテてしまうのです。
また、エアコンが効いた室内環境に慣れてしまうと、自律神経の反応が鈍くなってしまいます。
その状態で猛暑の屋外に出ると、「汗をかいて体温を下げる」という作用がうまく働かず、カラダが暑さに負けてしまうのです。
さらに、これら3つの原因はお互いに誘発し合います。
たとえば、胃腸の働きが悪くなって食欲が低下すると、水分や食事の摂取量が減り脱水状態に。
そして、カラダの水分が不足すると胃腸の働きはますます悪くなってしまいます。また、食欲が減退して栄養が不足すると、自律神経が乱れて脱水状態へ…。
こうした夏バテの悪循環を断ち切るためにも、まずは水分補給を心がけることが大切です。
また、夏の脱水症だけではなく、冬場の風邪や暖房設備による脱水症にも気をつけましょう。一年を通して適切な水分摂取をすることが、健康につながります。

夏バテスパイラル 気温上昇→胃腸の弱り 自律神経の不調→水分不足 体力減少→ / 空調による乾燥 風邪による発汗→冬場の脱水症状へ

Column

夏バテは熱中症の予備軍。熱中症にご用心。

「正しく汗をかく」ためにも水を摂りましょう!

熱中症とは暑さにより体温が異常に高くなって、臓器に障害が起こり、特に影響を受けやすい脳へのダメージから、けいれんや意識障害を引き起こす恐ろしい病気です。
人は体温が上昇すると発汗による気化熱(打ち水効果)により体温を下げようとします。しかし発汗が続いて体液が失われすぎると(=脱水状態)、体は必要な体液を保持するために発汗をストップします。その結果、体温を下げることができなくなり、熱中症になってしまうのです。

健康な時 発汗による気化熱で体温調節→脱水状態の時 発汗がストップするため体温調節ができなくなる
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教えてくれるのは…

神奈川県立保険福祉大学
保健福祉学部栄養学科教授
谷口英喜

神奈川県立がんセンター麻酔科非常勤医師。「かくれ脱水」委員会副委員長。福島県立医科大学医学部卒業。専門は麻酔学、経口補水療法など。論文「術後体液管理への経口補水療法の試み」にて、平成22年度日本臨床麻酔学会誌賞受賞。「経口補水療法」「脱水症」「熱中症」などをテーマに講演・執筆活動を行い、経口補水療法の普及に努めている。主な著作は「すぐに役立つ経口補水療法ハンドブック」「実践クリニカルニュートリション」、この8月12日に「イラストでやさしく解説! 「脱水症」と「経口補水液」のすべてがわかる本」を一般の方向けに出版(いずれも日本医療企画)。