



私たちのからだは、常にたくさんの水を必要としています。
たとえば、からだのすみずみに栄養や酸素を運ぶのは、赤血球や血漿などから成る血液ですが、赤血球の66%、血漿の90%は水です。肌細胞も60%は水分で、水分が足りなくなると、すぐに肌の構造はガタガタになってしまいます。
さらに、角質細胞が剥がれ落ちるときには、下層の若い細胞を保護するためにやはり水分が必要です。
これらの働きに使われる水分は、化粧水などの「外側からのスキンケア」ではまかなうことができません。
ターンオーバーを正常に保って、美肌の基礎をつくるには、水を飲むという「内側からのスキンケア」が、本当に大切なのです。

食生活や運動量などによっても異なりますが、一般的に人のからだは、体重1kgあたり40mlの水分を毎日必要としています。
よく、水分を摂りましょうと言うと、
「お茶や清涼飲料水を飲んでいます」という患者さんがいますが、
- ・水分=水に余分なものが含まれている
- ・水=からだが必要としてるもの
という違いを理解して、”水”を飲むことを意識しましょう。
適切な飲み方をすることによって、新陳代謝はよりスムーズになります。






皮膚科専門医 平田雅子
医療法人社団育生会「私のクリニック目白」理事長・院長
1988年、日本大学医学部卒。医学博士、皮膚科認定専門医。東京医科大学、同大学八王子医療センター皮膚科学教室を経て、2003年10月に『私のクリニック目白』を開業。院長として診療にあたる。民間としては日本で初めて、複数の女性専門外来を有するクリニックとなる。時間をかけて話を聞く診療に定評があり、テレビ、ラジオ、雑誌にて健康相談コーナーなど、多数出演。女性専門医療の第一線で活躍中。女性医療ネットワーク理事、日本医師会産業医、臨床研修指導を務める。
