Jリーグの練習生、小学校の教員というキャリアを経て料理人へと転身した鳥羽周作さん。イタリア料理の[ DIRITTO ]やフランス料理の[フロリレージュ]など、都内の有名店で修業をして、2016年に[Gris]のシェフへと駆け抜け、業界内でも大きな話題を生みました。

2018年に同店をオーナーシェフとして買い取り、[sio]としてスタート。フレンチやイタリアンという垣根を超えてイノベーティブな「おいしい」を追求しています。

「ファミレスにも高級なレストランにも、コンビニのお惣菜にも『おいしい』はあるんですよ。僕はジャンルだけでなく、そうした価格帯のレイヤーを超えた『おいしい』を追求しています」

だから[sio]の料理は自由闊達で型破り。お客さんも肩肘はらずに鳥羽さんの「うまい」に没頭し、心揺さぶられるといいます。そんなスタイルこそ、熱狂的なファンが「おいしい」のほかに「楽しい」「わくわくする」と表現する所以です。

鳥羽さんの信念が、この新型コロナによる自粛ムードの中、強いメッセージとして発信されました。料理人としていち早くSNSを活用し「#おうちでsio」と名付けたレシピを発信し、コンビニや小さなスーパーでも売っている食材で、sioイズムを感じられる定番料理を紹介。また、和食のお惣菜をアップデートして、人気ブーランジェリー[ル・ルソール]のパンで挟んだバインミー「HEY!バインミー」を1000円で発売。独自のデリバリーサービスも始めました。

「僕ら[sio]のチームは、料理を通して幸せの分母を増やしたいんです。多くの人を食で元気にしたい。このような状況下で、みんなが辛い状況にあるとき、どうしたら幸せにできるだろうと考えた結果です。素早く行動に移せたのも、判断基準がその1点のみで、それをチームで共有しているから。幸せの分母が増えるんだったら、やる。増えていないんだったら、やめる。儲けは二の次。僕は儲けがなくなることよりも、料理人としてのモチベーションがなくなることのほうが怖い。そのモチベ―ジョンは、結局『料理で人を幸せにする』ってことなんです」

そんな鳥羽さんが作る料理は、素材と技術が離れがたくつながっています。

「プロの料理人は、コンビニで500円で買った食材でも、市場に並ぶ食材でもおいしく調理できるという“ベースの腕”がある。それがあってこそ、食材にこだわる価値があると思っています」

さて、今回のドレッシングは「水が主役」のサラダ。

「アルカリ水、好きなんですよ。そのまま飲むのも好きですが、食材の味を引き出してくれる。アルカリ水を使うことで主材料の味わいが“伸びる”んですよね」

クリンスイのアルカリポットシリーズを使った水で、野菜の切れ端などを煮出します。キウイの果実はサラダの具として使いつつ、皮もこうしてフル活用。

「アルカリ水でゆでると、お湯に野菜の香りがいい感じにうつるんです。だしが出やすいのがアルカリ水の特長ですね。今日、サラダに使うアスパラガスや野菜の皮とか切れ端を、ハーブと一緒に煮出してブロス(だし)をとりましょう。ブロスを取るときのディルもポイントかな。」

オリーブオイルを敷いたフライパンで、焦げ目がつくまでホタテを焼きます

「貝類がおいしい季節だからホタテをソテーして加えて。贅沢な朝ごはんだなあ」

「葉物はあるものでいいですが、香りのいいアスパラガスは入れたいですね。野菜をゆでるときには、食感を残して固めにゆでてみてください」

ドレッシングとサラダの具材は、しっかり混ぜるというより軽めに和えるようなイメージで
盛り付けの際には「俯瞰して見たときに美しいか」がポイント

「エディブルフラワーは色味のほか、“苦み”として入れています。なかったらほかのもので代用してもいいと思います」

煮出して濾したブロスには、旨味がギュッと詰まっています
ベジブロスは霧吹きに入れ、仕上げでサラダに吹きかけます

季節野菜の香りを凝縮させたブロスを最後にひとふきすることで、味わいの印象がぐっと深まる、新感覚のグリーンサラダ。サラダ菜を洗う際にアルカリ水を使うとパリっとした食感に仕上がる、と鳥羽さん。贅沢に使える方はぜひ挑戦してみてください。

材料(2人分)

  • アスパラガス2本
  • ケール2〜3枚(一口大にちぎる)
  • ブロッコリー1/4房(約60g)
  • レタス2〜3枚(一口大にちぎる)
  • キウイ(皮をむき、細かいさいの目に切る)1個
  • オクラ2本
  • ディル適量
  • セルフィーユ適量
  • ホタテ3個
  • エディブルフラワー(あれば)
  • オリーブオイル適量
  • 適量
  • 少々

ドレッシング

  • オリーブオイル大さじ2
  • 白バルサミコ酢大さじ1.5
  • ふたつまみ

作り方

  1. ベジブロスを作る。アスパラガスの皮、ケールの芯、オクラのへた、キウイの皮などを小鍋に入れ、ディルとセルフィーユを足し、水(アルカリ水が好ましい)をひたひたになる程度まで入れる。沸騰するまで中火で、沸騰したら弱火で半量になるまで煮詰める。半量になったら濾して急冷する。
  2. 野菜をゆでる。鍋に水を入れて沸かし、塩(1.5%濃度になるように)を入れ、アスパラガス、ブロッコリー、オクラをゆでる。固めにゆで上げて氷水にとる。粗熱が取れたら水気を切る。必要であれば一口大に切る。
  3. ホタテを焼く。フライパンにオリーブオイルをしき、中火にかける。ホタテを両面色目がつくまで焼く。塩少々を振る。焼きあがったら一口大に切り分ける。(手で割いてもいい)
  4. 盛り付ける。ボウルにホタテとエディブルフラワー以外の材料を入れ、ドレッシングをか けてざっくりと混ぜ合わせる。ホタテを合わせながら器に盛り付け、エディブルフラワーとセルフィーユ、ディルをあしらう。ベジブロスを霧吹きに入れ、上から吹きかける。

今回、鳥羽さんが使用したのは、美味しい水のブランド『Cleansui』のアルカルポットシリーズ「クリンスイ CP013」。電源を使わずに、浄水されたきれいなアルカリ水をつくれます。除菌も可能なフィルターで微細な雑菌や赤サビ、鉛までしっかり除去。プロダクトデザイナー柴田文江氏によるポットのデザインは、美しい曲線が印象的。キッチンにも食卓にもすっきりとなじむデザインです。

https://www.cleansui.com/shop/g/gCP013-GR/

鳥羽周作

1978年生まれ、埼玉県出身。Jリーグの練習生、小学校の教員を経て、32歳で料理人へと転身した異色のシェフ。神楽坂[DIRITTO]、青山[Florilege]、恵比寿[Aria di Tacubo]といった名店で修行を積み、2016年3月より代々木上原[Gris]のシェフに就任。その後、同店のオーナーシェフとなり、2018年7月より[sio]としてリニューアルオープン、『ミシュランガイド東京2020』で一つ星獲得。2019年10月丸の内ブリックスクエア内にアラカルトで楽しめる[o/sio]をオープン。12月東急プラザ渋谷内にオープンした純洋食とスイーツ[パーラー大箸]を監修。(各店の営業状況は各公式ウェブサイトをご確認ください)

CREDIT

  • Photography by Norio Kidera
  • Text by Reiko Kakimoto
  • Edit by Shunpei Narita